遠距離恋愛の切なさを描いた「逢いたい時にあなたはいない…」 - うみねこの「あなたも観た？懐かしのドラマ！」

「逢いたい時にあなたはいない…」は、1991年10月7日から12月16日までフジテレビの月曜9時枠、いわゆる“月9”で放送された連続ドラマです。全11話構成で、主演は中山美穂さんと大鶴義丹さんが務めました。

本作の最大の見どころは、札幌に転勤した男性と、東京に残された女性の遠距離恋愛を描いた点にあります。現代ではSNSやビデオ通話が普及し、距離を感じにくくなりましたが、1990年代初頭はまだ電話や手紙が主なコミュニケーション手段。だからこそ、すれ違いや寂しさ、会いたくても会えないもどかしさが、よりリアルに視聴者の心に響きました。

（２）「逢いたい時にあなたはいない…」の簡単なあらすじ

物語の主人公は、大学付属病院小児科で働く看護師・大木美代子（中山美穂）と、乳製品会社「昭和乳業」に勤めるサラリーマン・野口雄介（大鶴義丹）。二人は付き合い始めて1年を迎えたカップルですが、お互いに忙しく、なかなかデートもままなりません。そんな中、雄介が札幌への転勤を告げたことで、二人の遠距離恋愛が始まります。

離れ離れになったことで、電話や手紙でしか気持ちを伝えられない二人。仕事の忙しさや生活の変化、そして新たな異性の出現に心が揺れ動き、すれ違いが増えていきます。それでもなお、お互いを信じて純粋な愛を貫こうとする姿が、視聴者の共感と涙を誘いました。

（３）「逢いたい時にあなたはいない…」を観た当時の視聴者の感想・反響など

放送当時、このドラマは「遠距離恋愛の切なさ」に共感する声が多く寄せられました。SNSがない時代、会いたい時にすぐ会えないもどかしさや、電話越しの涙、すれ違いの苦しさがリアルに描かれ、視聴者からは「涙なしには見られない」「自分も同じ経験をした」といった感想が目立ちました。

当時は“遠距離恋愛”そのものが一つのトレンドであり、ドラマをきっかけに自分の恋愛を見つめ直す若者も多かったようです。「純愛すぎるほどのじれったさが逆に新鮮だった」という意見もあり、今の時代にはないピュアな恋愛模様が多くの人の記憶に残っています。

（４）「逢いたい時にあなたはいない…」の出演者について、それぞれの略歴

主演の中山美穂さんは、1980年代にアイドル歌手としてデビューし、数々のヒット曲を持つ一方、女優としても活躍の幅を広げていきました。本作で演じた大木美代子役は、アイドルから本格派女優へと転身する過程での代表作の一つです。その後も「もしも願いが叶うなら」「眠れる森」など、数々の話題作に出演されました。2024年12月6日、突然の訃報が伝えられ、ショックを受けたファンも多かったと思います。

大鶴義丹さんは、俳優だけでなく作家や映画監督としても知られる多才な人物。本作では野口雄介役を好演し、その後も数々のサスペンスドラマなどに出演されています。他にバラエティ番組やエッセイ執筆など、多方面で活躍しています。

他にも、森脇健児さん、渡辺梓さん、七瀬なつみさん、生田智子さん、小松千春さん、三浦りさ子さん、風間トオルさんなど、当時の若手・人気俳優が集結したさう品です。

（５）「逢いたい時にあなたはいない…」の放送期間中にあった主なニュース

1991年秋から冬にかけての日本は、バブル経済の崩壊が社会に大きな影響を与え始めた時期でした。

経済ニュースでは、株価の大幅下落や不動産価格の変動が連日報道され、企業のリストラや倒産も目立ち始めます。また、湾岸戦争の終結から間もない時期であり、国際情勢も不安定さを残していました。

芸能界では、SMAPがCDデビューし、後の“国民的アイドル”への第一歩を踏み出した年でもあります。

以上、今回は「逢いたい時にあなたはいない…」について解説させていただきました。

【PR】